前回はプロポの基本設定やモーターの接続方法を紹介しましたが、今回は機体の組立を説明していきます。
こちらはDJI F450の組立説明書です。
http://www.pelikandaniel.com/dld/F450_user_manual_v1.8_en.pdf
http://www.pelikandaniel.com/dld/F450_user_manual_v1.8_en.pdf
TAROTの機体はDJIのとはほとんど一緒だし、構造も簡単だし、この説明書を参考すれば、誰でも簡単に組立できると思います。
機体の基本的組立が終了したら、下の画像を参考にモーターを取り付けましょう。前回でも紹介した通り、モーターの回り方向(時計回り・反時計回り)に要注意。下の画像のモーターアダプターの色を注意して取り付けてください。取り付けが終了したら、電源に接続してみてください。もし回り方向が反対になってしまったら、モーターコードを2本交換して接続すればいいです。

モーターを固定する時気づいたことがありました。それは、モーターを載せる位置のプラスチックは普通より厚いので、筆者すすめのモーターは、付属ネジ(M3x6mm)の長さが足りないことです。M3x8mmソケットボタンヘッドネジを買ってきてください。この長さで十分です。もっと長いほうでは、モーター内部のコードを壊してしまう可能性があります。

ESCを取り付ける前に、1つ大事なことがあります。
要注意!!要注意!!要注意!!要注意!!
マルチコプターを組み立てる時、ESCのスロットル範囲を一致させなければなりません。この調整をしないと、モーターの操作に問題が生じるので、要注意です。
ESCは受信機からのスロットル信号によって、モーターに駆動力を提供します。しかし、各メーカーのプロポからの信号はすべて同じなわけではないので、ESCの受けたスロットル範囲信号が設定可能なように設計されています。ESC自身も、CPUのクロック周波数に少し違いがあるので、初期設定値が一緒でいても、受けた信号にも少し違いがあります。
ESCを1つだけ使う場合、その小さい違いには気づきませんが、マルチコプターで4つ以上を同時に作動する場合ははっきりと感じるようになります。
筆者の経験によって、ほとんどのESCはスロットル範囲校正の仕方が同じですが、念のために、取扱説明書で確認したほうがいいと思います。
要注意!!スロットル範囲校正をする時、モーターは取り付けますが、プロペラは取り付けないでください。
バッテリーにも接続しないでください。プロポをオンにして、スロットルを100%に倒してから、バッテリーに接続します。そうすると、ピピッと鳴ります。2、3秒が経たら、スロットルを0%に倒すと、またピピッと鳴ります。それで校正終了です。
モーターが4つあるので、上記の校正は4回します。APMを取り付ける時も大体同じような校正が必要ですが、ここで校正しておいたほうがいいと思います。
次に、4つのESCの「+」「-」コードを適切な長さで切って、F450の下部プレートに溶接して固定します。切ったコードを1本、電源コードとして使います。

下部プレートを取り付ければ、機体の組立はほぼ完成です。
次は電子システムの取り付けです。
APMの取り付けは簡単そうに見えますが、重要なポイントがあります。
APMの姿勢センサーは振動に影響しやすいですが、パワーシステムは動く構造なので、作動する時の振動が避けられません。そのため、ここの取り付けポイントは振動防止の工夫です。墜落の原因はほとんどここにあるので、ぜひご注意を。
ネットショップで「ジャイロ」「振動防止」で調べれば、振動防止用両面テープが見つかります。これは普通のアクリルフォームテープより防振効果がいいです。

防振テープを下の写真のようにAPMに貼り付けます。筆者の経験によって、この貼り方ではよい効果が出ます。もちろん、ほかに何かいい方法があったら、自分の方法で貼ってもかまいません。

APMのケースと基板には矢印がついています。その矢印に従ってAPMを貼り付けましょう。
次に、モーターの4本のコードをAPMのOPTPUTに接続します。接続の順番は画像の右のほうを参照してください。

1~4という順番に沿って接続します。黒いコードを外側に。
次は受信機です。ここではFrSky X9D+X8R受信機で説明します。
前回の文章の設定では、受信機の「1.2.3.4.5」をそれぞれAPMの「3.1.2.4.5」に接続します。ここのも同じように、黒いコードを外側に。

ほかのプロポを使用する場合、下記の情報を参考に接続してください。
1→ロール
2→チルト
3→スロットル
4→パン
5→カスタム(3段式スティックに設定したほうがいいです)
OUTPUTのジャンパー線の接続も忘れないように!(下の画像をご参照)

このジャンパー線の接続はAPMの電源供給に影響します。接続しない場合、APMは電源モジュールから電源供給しますが、接続すると、すべての3ピン電源出力・入力端子が使用可能なようになり、受信機やESCから電源供給するようになります。電源モジュールの取り付けは後で説明します。
ここでは、ジャンパー線を接続して、ESCから電源供給するようにします。それは一番いい方法ではありませんが、今のところではそれでいいです。
ジャンパー線が接続された場合、USB線とバッテリーと一緒に接続したらAPMに焼損が生じることもあるので、一緒に接続しないほうがいいです。
この時、ESCは4つの中の1つが熱くなることもありますが、気にしないでください。
そして、GPSマウントにGPSを貼り付けます。GPS にコンパスがあり、方向にも注意する必要があるので、GPSの矢印をAPMや機体の矢印に一致させます。最後に、コードをケーブルタイなどで固定します。

それも重要なポイントです。機体の振動や風の影響でコードがゆらゆらとなり、コントローラーの姿勢感知に影響してしまう恐れがあるからです。
コントローラーの振動を低減するために、筆者は10gの鉛シートをコントローラーに貼り付けますが、鉛シートを持っていなかったら、コインでもいいです。もちろん、なにも貼り付けなくてもかまいません。
機体組立の部分では、後はプロペラの取り付けだけです。次の文章では、APMのパラメーター設定を紹介します。