自作無人飛行機作り方ガイド(08-電源モジュール&データ伝送モジュールの取り付け)

電源モジュールは購入リストに入っていますが、電圧・電流の監視機能を提供するだけでなく、安定的な5V電流をAPMに供給する役割も持っています。「05-機体組立」編の時、ジャンパー線を取り付けて、ESCから電源供給可能にしましたが、実はそれは一番いい電源供給方法ではありません。ESCがモーターから高周波数の信号を受けるため、5V電源がそれほど安定ではないからです。APMはUAVの脳みたいな存在と言えます。脳に入る血液が不安定でいれば、脳も正常にならないでしょう。
 また、電圧が低すぎるようになった時、リターンあるいはその場に着陸、もとのままに飛行するなど、APMがどのように動くかについても設定できます。
 下の画像は、筆者が購入した電源モジュールです。コネクターはESCからのものです。
 まず、取り付け済みのジャンパー線を取ります。
 下の画像のように、ケーブルとコネクターをハンダ付けで基板に固定します。マイナスは基板のランドにあるので、ハンダを多めにしたほうがいいと思います。
 次に、電源モジュールをハンダ付けで基板に固定して、シグナルコードをつけて、熱収縮チューブをつければ完成です。
 ここで、ハードウェア部分は終了しました。次はAPMをパソコンにつなげて、バッテリーもつなげます。そして、「INITIAL SETUP」→「Optional Hardware」→「Battery Monitor」に入ります。
 下の画像のように設定します。
 そして、「FLIGHT DATA」に入ります。地平線の下に表示される電圧は実際に測った数字と同じかどうか、確認してください。
 バッテリーの電圧はここで測りましょう。
 いろんなテスターで測れます。
 電圧値が大きく違っている場合、「Battery Monitor」に戻って、下の画像のように再設定して、実際に測った数字を「Measured battery voltage」に入力します。設定終了後、「TAB」を押して、「FLIGHT DATA」に戻って、電圧値を再確認します。
 最後に、「INITIAL SETUP」→「Mandatory Hardware」→「FailSafe」に入って、電圧値が低すぎるようになった時の設定をします。
 下の赤い四角の設定にします。
 「Battery Failsafe」にチェックを入れれば、低電圧保護機能がオンになります。チェックを消した場合、低電圧状態になっても何も反応しません。
 「Low Battery」の横にある数字は低電圧保護機能がオンになる電圧値です。11.1Vのリポバッテリーを使う場合、「10.5」を入力します。
 メニューの「Enabled always RTL」に設定すれば、APMがどんな動きをしていても、低電圧保護機能がオンになると、すぐリターンします。
 その他の選択肢について、「Disable」は何も反応しないこと;「Enabled Continue with Mission in Auto」は今のミッションをし続けるということでしょう。「Enabled always LAND」はその場に着陸することです(DJI Phantomはいつもそれに設定されています)。
=データ伝送モジュールの取り付け=
 この部分はとても簡単です。
 取り付ければ完成です!まず、パソコンに接続します。
 windows 7などの環境では、ドライバーが自動的にインストールしますが、そうではない場合は、下記のページで「D2XX FTDI driver」をダウンロードしてください。
 下は自動的にインストールする時の画面です。
 インストール終了後、そのデバイスに右クリックして、「プロパティ」を選択。
 伝送速度「9600」を「57600」に変更。
 もう1つのモジュールをAPMに取り付けます。
 そして、APMにバッテリーをつなげて、パソコンの「Mission Planner」を開きます。右上のところでさっき取り付けたもののCOM PORTを選択して、伝送速度を「57600」にして、「CONNECT」をクリックします。そうすると、APMとパソコンとつながっているようになります。
 設定値調整や、ウェイポイント設定、飛行状態、GPS状態など、USBでパソコンにつなげないと設定できないことは、今無線でできるようになりました。とても便利です。
 ここまでして完成したUAVは、市販の値段10~20万台湾元(約US$3300~6600)のものに相当しますよ。これからは中級的な設定方法やそれらの中級機能の使用方法を紹介しようと思います。最初の手順は難しいですが、これからのほうはだんだん簡単になりますよ。お楽しみ!